私も年金未納対象者

以前、年金未納問題で世間が騒がしかった時期がありましたが、学生時代の年金未納で障害基礎年金を受けられなかった人達の敗訴が確定したのだそうです。


以前、20歳以上でも学生の人は、年金加入は強制でなくて任意加入になっていました。
今回の原告の人達は、当時20代だった学生時代に事故などで障害を負ってしまったけれど、当時任意加入だった国民年金に加入していなかったばっかりに、障害基礎年金を受ける事が出来なかった、という厳しい現状に直面している方々です。


確かに、障害基礎年金を受けられるのは、障害を負ってしまった人のうち、20歳未満もしくは20歳以上で年金を払っている人に限られている制度である以上、年金を払っていなければ受給できないことになるのは致し方ないと思うんですが、どうも割り切れないんですよ、個人的には。


私が20歳を迎えた時は、まだ学生の立場。
その時はまだ「学生の年金加入は強制でなくて任意加入」の時代でして、私が20歳を過ぎて社会人になり、会社通じて年金に加入し、保険料を天引きされるようになるまで、所謂「年金未納者」だったわけです。
20歳以上で学生、と言う人も強制加入になったのは、平成3年(1991年)になってからです。


私だって学生時代、羽目を外して随分と無謀なこともやりましたから(^_^;;)、事故などに遭って障害を負ってしまったかもしれません。
その時20歳を過ぎていたら、年金未加入状態ですから、同様に障害基礎年金を受けられなかった事になります。
もしかしたら、私が同じ立場になっていたことだって、充分あり得た話です。
運良く学生時代から現在に至るまで、大きな事故に逢う事もなく生活できていますが、その時未納状態だった事を思い出すと、背筋が寒くなります、本当。
なので、この時に障害を負ってしまった人達に「保険料払ってないから当然」なんて、とても言えません。


任意加入で未納状態だった時の記憶を思い返してみるんですが、その時社保庁や役場などから、国民年金への加入を求めるような依頼や連絡を受けた覚えは全くありませんし、20歳を過ぎたら加入することが出来る(加入した方が後々望ましい)なんて全然知りませんでした。
私と同世代の人達も、おそらく同様だと思うんですが・・・。
20歳になったばかりの人が、役場とか、ましてや社会保険事務所に行く用事なんて、そうそう無いと思いますし。


こういった形で周知徹底もしないで、学生達の扱いをほったらかしにしておいて、「加入する事が可能だったのに入ってない方が悪い」とか、「保険料払ってないから俺は知らない」と言うような態度を取るのは、後出しジャンケンと同じようなもので、行政側が過去の無策を学生側に押しつける責任転嫁じゃないか、と思ってしまうんですけどねぇ。


少なくとも、私にとって、とても人ごととは思えない判決でありました・・・・。