「構造改革」の残したもの

今日は祝日。
とは言えあんまり明るいニュースがないですねぇ・・・。


サッカーW杯予選も、ホームで感情論捕鯨反対国の豪州と引き分けだったそうで(見てないので結果を聞いただけですが)。
まぁ、終わってしまった事だし、負けなかっただけ良かったと思って前を向くしかありませんな。


昨日のニュースで、日産自動車野球部が休部、という事態に追い込まれ、日産自動車九州野球部も、陸上競技部、卓球部も同様に休部が決定したのだとか。


最近は、社会人野球チームの休部、廃部が相次いで、かつての名門チームも次々消滅していく中、「日産よ、お前もか・・・・。」と非常に残念です。
これだけの不景気、赤字増大の状況では、休部も仕方ないでしょう。
今は会社業績が悪いから「暫く休む」だけで、また業績回復したら再開することを願わずにはいられません。


2001年、「構造改革なくして成長なし」と叫んで国民の支持を集めた首相がいましたが、世の中の仕組みが随分と変わったものです。
最近よく言われる「派遣切り」だって、派遣労働者の適用可能範囲を、製造業など大幅に広げたことがそもそもの原因。
これ以外にも医療費の負担増と、診療報酬の減額で、とりわけ産婦人科と小児科の医療崩壊が深刻になってきたり、郵政民営化で地方の郵便局がどんどん削られたりとか、「構造改革」が示す結果がどれだけの「成長」に繋がっているか・・・・。
敢えて触れずとも明確でしょう。


上述の通り、社会人野球の急激な衰退で、クラブチームとして再出発したものの、資金が続かず数年後に消滅している所ばかりが目に付きます。
その結果、地方の独立プロリーグや、新たな独立系のクラブチームが出来たりと、野球を何とか続けようと頑張っている人たちも多いですが、何処も資金不足に悩んでいます。
こういった「学校を卒業した選手達が野球を続ける環境」までもが「構造改革」の被害を受けているのは紛れもない事実。
しかも積極的理由から野球チームのあり方を発展的に組み替えた話では決してありませんからね。


構造改革」の残したものって、一体何だったんでしょう?


この時の行政府、立法府を支配していた人たちが、何の責任も取ろうとしていない現状には腹立たしい限りです。
また、それを支持した人々が大勢いて、構造改革なる政策に従えば上手くいくんだ、と思いこんだ有権者や世論の責任も、極めて重いですよ。


とは言え、かく言う私もその当時、この政策に対して明確に反対していたわけではありませんし、あまり偉そうな事は言えません。
仕事上の業績が年々厳しくなってきていまして、これも「構造改革」を漫然と受け入れていた報いなんでしょう、きっと(苦笑)。


人間は過去を省みて、反省できる生き物だと信じて、次の時代に誤りを繰り返したり続けたりしないことを肝に銘じたいと思います。