安全のしおり

朝のニュースで、ハドソン川に墜落した飛行機から、乗員・乗客全員無事救出と報じられていました。


飛行機事故、しかも墜落の場合、大抵多数の犠牲者が出るのを覚悟しなければなりませんが、全員無事、というのは本当に奇跡的です。
既に「ハドソン川の奇跡」と言われているようですが。


エンジントラブルで空港に戻れないと判断した機長が、川への不時着を判断し、冷静に高度な技術で機体を操作して破壊を防いだのも見事ですし、他の乗員、乗客が全部避難した事を確認してから、自分が最後に避難した責任感も見事。
日本だったら、間違いなく紅綬褒章を授与するにふさわしい方です。


と、此処まで書いて思ったのですが、普段滅多に飛行機に乗らない私でも、たまに飛行機に乗った時は、必ず座席のポケットにある「安全のしおり」を読むようにしています。
読みながら救命胴衣の付け方とか、非常口の場所とかを確認するのですが、その中に必ずと言っていい程、「不時着水した飛行機から、脱出シューターをボート代わりにして避難する、と言う絵が描いてあります。
そう、まさに「ハドソン川の奇跡」のように、機体が損傷せず水上に浮かんでいる姿なのです。


ニュースでは、飛行機の本体が損傷せず、水上に浮かんでいること自体が「奇跡」と言っている位ですから、安全のしおりに描いてある絵は、「奇跡を前提にした避難図」って言うことなんですかね?
安全のしおりに書いてある絵を見ると、如何にも水上で不時着する事は難しくないように思えてしまうのですが、こういう錯覚を起こさないようにするべきだと思うんですが、安全意識を啓蒙する上では、どう表現すれば良いんでしょうかね?