プロフェッショナルの神髄

NHKのBS2で、大逆転将棋2009と言う番組をやっていたのですが、この番組の企画がなかなか面白くて、途中からですが見ていました。
とは言え、私自身将棋の細かい戦法とか、棋譜とかを知っているわけではなくて、駒の動かし方位しか判らないのですが・・・。


番組は羽生名人始め、著名なプロ棋士と、羞恥心のつるの君とか、阪神の久保田君とか、将棋好きのゲストが出てきて、色々な対局を行うというもの。
私が見た時は、こういう企画が放送されていました。


(1)プロ棋士同士が盤面を使わず、双方の頭の中だけで差し手を決めて対戦する
(2)若手棋士同士が持ち時間1分以内の制限時間で、速攻で試合を行う
(3)公式戦の投了図から、プロ棋士が負けた方を引き継ぎ、ゲストが勝った方を引き継いで、逆転出来るか、と言ったハンデ戦


と言った形の対戦があり、将棋の事がよく判らなくても、勝負事の醍醐味を味わえる、面白い番組でした。
私が見る前も、結構面白い企画があったようで、最初から見ておけば良かった、と思うことしきり。


中でも、私が一番感心したのは、(2)の企画。
若手棋士同士が、たった1分しかない持ち時間の中、目にも留まらぬ早さで、お互い速攻で駒を打ち合い、お互い持ち時間を消費しきる前(要は2分以内)に、83手(位だったと思います)で決着をつけただけでなく、試合後、お互いの棋士同士が、この試合はどういう戦いだったか棋譜を完璧に再現して、その時の心理状況(途中で「勝った!」と思った時の打ち手など)まで正確に描写し、解説していた事です。


私なんざ、見ているだけで駒の動きが目まぐるしくて、勝負が付くまで何が何だか判らなかったのですが、両棋士とも、こんなお遊びに近い企画でも、いとも簡単に完璧なまでに自分と相手が打った手を覚えていて、覚えているのが当然と言わんばかりの姿を見て、彼らのプロ根性はとてつもなく凄く、将棋の世界はこれ程までに奥深いのか、と思わざるを得ませんでした。


誰から聞いたのか覚えていないんですが、「遊び(=play)こそ真剣にやるものだ」と言う言葉を思い出します。
そう言えば、「Play Ball!!」で始まる競技が、他にもありましたなぁ・・・・。