日本語は「nihongo」、それとも「ニホンゴ」?

現在、メールやWebで文字を書き込む時、文書を作る時、端末で日本語変換ツールを使って文書を作成する、と言うのは最早当たり前の時代になりました。


でも、こうやって文書を漢字カナ交じりの活字形式で手軽に作成出来るようになったのは、1980年代後半に、ワープロが家庭に普及し出してからの話で、決して遠い昔の事ではないんですよね。
ワープロが誕生したのは1970年代終盤、サイズは机一個分、価格は630万円したんだそうですから、現在に至るまでの技術進化は凄いと感じます。


その前は、活字文書を作るには和文タイプを使うしかなく、当然高価で変換機能も付いてませんし、大量の金属製活字がセットされていたので小型軽量化などは無理、勿論一旦作ったら修正できず、しかも前作った文書を保存できないので、文書一個作るだけでも滅茶苦茶手間がかかって大変だったのだそうです。


私が社会人駆け出しの頃は、丁度ワープロが一般社会に普及しだした時代で、パソコンはまだまだ高価な時代でしたが、文書をワープロ化して、手書き文書から活字文書中心にシフトしていく、と言う過渡期の時代でした。
その頃は、端末を文書作成用に活用する若い人が多い反面、年配の方々を中心に、ワープロやパソコンで文書を作る事に慣れていない人もかなり多かったです。


そんな時代だったからか、私の社会人初仕事は、「上司(年配の人)の走り書きメモをワープロ化する」というものでした(笑)。


あと、パソコンに詳しい人は、変換前のカナ文書をローマ字で打ち込む人が多いですが、職場で初めて使い方を覚えた、と言う方は、カナ入力で打ち込む方が多いようです。
因みに私はローマ字入力です。
って、パソコンに詳しい、なんて偉そうな事はとても言えません(笑)。
単に、かつて自宅で最初に購入したワープロの初期設定が「ローマ字変換」だったので、そのままそのやり方で覚えてしまっただけなのですが・・・。


なので、カナ入力を標準にしている人の端末を借りて文書を打ち込もうとすると、カナ配列を覚えてないので、途端に進まなくなります。(^_^;;)


実際にあった話ですが、業務用のプログラムを取引先に導入したら、ある項目が画面に正しく入力出来ない、と言うトラブルが発生し、開発元に問い合わせたら、開発元の環境では再現せず、何故このような問題が発生するのか判らないまま、月日が過ぎていきました。
で、随分時間が経ってから、ようやく原因判明。


何故開発元では再現しなかったのか、と言いますと、そのトラブルが「ローマ字入力では発生せず、カナ入力を行うと発生する」為だったからでした・・・。
開発側は、当然パソコンを使う上では専門家ですから、ローマ字で打ち込んでいる訳で、使う取引先の人たちは一般の方々で、カナ入力をする人が多かった、と言うわけ。


人によって、前提としている意識ってまるっきり違うものなんですねぇ・・・。
この話を聞いて、「敵に勝つには、まず相手を知れ」と良く言われますが、相手の状況をよく理解する事が、相手を攻略するための第一段階ということなのかなぁ、と感じた次第なのであります。