消えゆく灯

今日、アイスホッケーの西武鉄道が今季限りで廃部と言うニュースを聞きました。
まだ現場でアイスホッケーを見た事はないんですが、子供の頃、アイスホッケーの日本リーグがよくTV中継されていて、楽しみに見ていたものです。
アイスホッケーには高額の運営費がかかるので、不景気を理由にチームが一つまた一つと消えていき、寂しい思いをしていましたが、名門チームが消えるのは、非常に残念です。


そして東京発の九州行寝台特急が来年3月で廃止と言うニュースも流れてきました。
確かに、料金は飛行機より高くて、時間は夜行バスより遅く、「遅くて高い」のであれば、いくら寝て移動できる、と言った所で、条件が悪すぎますよね。
私だって、福岡遠征する時は、迷わず飛行機乗っちゃいますし。(^_^;;)


30年ほど前は、「ブルートレイン」と言って、東海道を走る寝台列車は、子供達の憧れとして大人気、TVでも何度も取り上げられて大ブームになり、東京駅で写真を撮ろうとする子供達が殺到し、撮影規制された事もありました。
この頃が絶頂期でしたね。


が、その後時代の流れからか、遠距離を飛行機で速く移動するか、バスで安く移動するか、新幹線で効率よく移動するか、と、乗客の需要が多極化し、全てにおいて中途半端な夜行列車であるブルートレインが、この流れから外れてしまい、徐々に列車の廃止が相次ぎました。
こうやって時代と共に灯りが弱くなり、最後は小さくなって消えてしまう、「時代」という名のろうそくのようで、寂しいものです。


でも、私も若かりし頃は、どうも飛行機で速攻移動してしまう事に抵抗があって、と言うよりも飛行機の切符の買い方が判らなくて(Web申し込みなんてありませんでしたから・・・)、全国各地を殆ど列車で巡っていました。


九州、北海道へブルートレインで移動した事も、勿論あります。
その時は、東京から10数時間かけて移動しましたが、その間長い道のり、徐々に進む列車の中で、到着までに盛り上がる気持ちや、ワクワクした時間が、何よりの楽しみでした。
帰りも時間をかけてゆっくり戻っていく中、旅の思い出などを、車窓を見ながら思い返して、今度はいつ行こうか、と思いを巡らせてみたり・・・・。
そうやって到着地までの気持ちを盛り上げたり、楽しんだりする時間がたっぷりあった、新幹線を使わない列車での移動は今でも良い思い出です。


この道中、一人旅の時もありました。
そして友達とワイワイやりながら向かった旅もあります。
そう言った旅を演出してくれた中に、夜行列車、ブルートレインもありました。
最早あの頃の輝きを求める事は出来ないけれど、道中色々楽しい思い出を作ってくれた事に、感謝したいと思います。


また、のんびりと陸路を列車で移動する旅が出来ないものかなぁ。
勿論金はなかったけど(今も?)、時間に追い立てられずに、時間を無駄遣いできたあの頃は、ものすごく幸せな一時だったのかもしれません。