怒りの矛先

W杯サッカーのアジア最終予選が開催されていますが、日本と別グループにいるサウジアラビアがホームで韓国に負けたのは、審判とアジアサッカー連盟のせいだ、と言う怒りが国内に渦巻いているのだそうです。


個人的には、サッカーは野球以上に、実力の差が得点に現れにくい競技だと思っています。
1対0、と言う試合が非常に多いですし、随分前にアトランタ五輪で日本代表がブラジル代表に相手の事故みたいな形で1点取って勝ちましたが、この結果で日本の方が格上、と言う人はいませんからねぇ・・・・。


そう言う中サッカーでは、判定で勝負の行方が決まってしまう、と言うのはありがちな話です。
特にPK判定というのは、かなりの確率で1点入っちゃいますし、上述の通り、その1点で勝敗が決する事だって珍しくありません。


特に試合が微妙な判定になると、負けた方の怒りの矛先は審判に向く、と言うのはよくある事です。
とりわけ負けが込んできたりすると、そう言う傾向が顕著になります。
まぁ、審判が聖人君主で絶対的な存在、とまでは言いませんけど、審判を味方に付けるような試合運びが出来なかった時点で、大きなハンディを負っているのだから、当然試合で不利になるのは仕方ない事だと思います。
試合やっている間、審判を相手にするのは、相手も同じ条件なんですから。
しかも今回は自分たちがホームなんですからね。


だから、如何にして審判を味方に付ける、と言うか敵に回さない方法をどうすればいいか、と言う事を考えた方が、最終的には賢明でないかと思うんですがねぇ・・・・。


サッカーから野球の話に飛んでしまいますが、かつてホークスの大打者として活躍した門田さんも、自署「門田博光本塁打一閃」で、抜群の制球力を誇る江夏投手に対し、微妙な判定があっても審判に抗議するのではなく、審判に心理戦を仕掛けて自分に優位なコールをしてくれるよう、戦略をめぐらした、という事が書かれています。
プロであるなら、判定に正面から文句言って衝突するのではなく、どうすれば自分達が優位になるように判定してくれるか、という駆け引きで勝負して欲しい、と思います。


喧嘩なら子供でも出来る事です。
駆け引きというのは、高度な技術と能力を持つ、プロフェッショナルじゃないと出来ない事だと思いますから。