最後の可能性に賭けて

今日、12球団合同トライアウトが、横須賀で開催されたそうです。


参加したのは投手32人、野手24人で計56人。
毎度の事ですが、かつてはレギュラーとして大活躍した選手の名前も含まれていて、そう言った人たちでもどうにかして現役を続けたい、と言う悲壮な気持ちが感じられます・・・・。


今回のテストは1投手につき4人と対戦、打者は5打席回ってくるように組まれたんだそうです。
それでも、打者4人、5打席で結果を残し、守備でもアピールしてなきゃいけない訳ですから、ただでさえ相当プレッシャーがかかりそうです。


そして重要なのは、その中で「『少なくとも』結果を残さないといけない」と言うこと。
しかも、どちらかが結果を残す、と言う事は、相手は結果を残せなかった、と言う事に他なりません。
全選手、ただでさえ戦力外、これだけ少ないアピールの場で結果を残せなければ、何処からもオファーが来ない事に等しく、事実上現役続行は絶望的。
そう言う意味では、お互い蹴落とし合いの、非情な世界です。


でも、よしんば結果を残したからと言って、実際何処かの球団からオファーが来る人たちって、せいぜい1割から2割位しかいないんですよねぇ・・・・。
だから結果を残すのは必要条件だけど、それで十分な訳でもない。
戦力外となった選手を応援している人たちには、酷な話だけど・・・。


何故って、今回のトライアウトで、仮に結果を残したとしても、その相手は自分と同じく戦力外となった選手からのもの。
結局、「戦力でない人を抑えた」とか「戦力でない人から打った」だけでしかないのです。
過去にも、トライアウトで結果を残したのに、何処からも声がかからず、引退を余儀なくされた選手もいましたし。


あくまで採用する側が求めているのは、「現在の『戦力』達から『結果を残せる』可能性がある(しかもかなり高い確率で)かどうか」であって、結果だけでなく、「自分たちの戦力と比較して、どれだけ相対的な価値があるか」、と言う事も示さなければ、オファーを出さない訳ですからね。
トライアウトを受ける側からすれば、何をすればアピールになるのか、という事は示されているはずもなく、本当、厳しい条件です。


今回トライアウトを受けた選手達は、自分の所に電話が来るのを待ちながら、ジリジリした日々を過ごす事になるのでしょう。
彼らにオファーと言う吉報が届く事を願ってやみません。


次は11/26に広島でトライアウトがあるそうで、其処でも再起のチャンスを貰える選手が一人でも多く出てくる事を、願わずにはいられません。