リスクと代償

今日は昨日の疲れ(?)を癒すつもりで、自宅周辺でおとなしくしてました。
TBSテレビの「噂の東京マガジン」で、「噂の現場」というコーナーがありますが、今日の内容は自宅の前にある崖が崩れて、家に住めなくなった、という話。
内容はこちらを参照


横須賀は家の下にある崖が崩れて、土台部分が流されてしまい、崖から家ごと転落する危険にさらされている、と言った話で、八王子の家は、TVニュースで何度も放送されていましたが、目の前の崖が崩れて、家ごと押し流されてしまったというもの。


いずれも、業者の造成工事がいい加減だとか、検査を見逃した自治体の責任だとか、所有者の方々は言っておりました。
まぁ、折角買った家に住めなくなってしまった事は大変お気の毒だし、業者や自治体が充分やることをやっていれば、防げた話なのかもしれません。


だけど、端から見れば、護岸されていない崖の上とか、崖の目の前に建てられている家を買ってしまったこと自体、判断が甘かったと思わざるを得ませんねぇ。
崖が目の前にあれば、何かあったら崩れるかもしれない、って、普通考えるんじゃないのかな?
横須賀や八王子の例をTVで見る限り、崖の法面が崩落防止対策されていたようには思えなかったし。


横須賀の例を見ると、崖の上にあるから、家からの眺望は抜群。
目の前は崖だから、今後眺めを遮られるような可能性もほとんど無い。
眺めの良さ、と言うのは、住宅販売の大きなセールスポイントだし、アドバンテージでもありますからねぇ。
逆に考えれば、市街地に出るには坂を上り下りしないといけない、とか、冬場は坂道が凍結するかもしれない、とか、高台故に水道が断水するかもしれない、とか、デメリットも色々あるんですが。


業者や自治体の不作為が本当にあったとしても、買った方には酷ですが、眺望の誘惑とか、新築の家というマイホーム願望が、崖の目の前に建てられた家、と言うリスクを見誤った、と言わざるを得ませんな。
誰が悪いとか何だとか言った所で、買った家に住めなくなってしまう事で一番困るのは自分たちなんですから。


仮に業者や自治体の責任を追及するとしたって、おそらく法廷に持ち込まないと話は進まないでしょう。
その間、必要な証拠資料集めや、弁護士費用とか訴訟費用とか、物凄い時間と費用と気力が必要です。
勿論勝てるとは限らないし、勝ったとしても費用が回収できるか微妙ですし、かけた時間は帰ってこない。
崖の目の前にある家を買わなければ、こんな苦労はしなくて済んだはずなのに。


住宅購入は、一生がかかった買い物ですから、立地条件や周辺状況などのリスク要素を慎重に慎重を重ねて考えた上で買わないと、あとで高い代償を払う羽目になる、と言うことを感じさせられました。