20年前の出来事

10月5日。
この日は、極々限られた一部の関東在住ホークスファンにとっては、忘れられない日なのであります。


今を遡る事20年、平成元年10月5日、所は屋根の無かった西武球場での西武対ホークス戦。


この年は、「10.19」の雪辱を果たすため戦っていた近鉄と、黄金期を築いていた西武、新生オリックスとの三つ巴で優勝争いをしており、1日単位で順位が入れ替わる激しい攻防戦が繰り広げられていました。


勿論(?)既にホークスは優勝争いの圏外。
当時から長い事Bクラスの常連でしたから、優勝なんて夢のまた夢、他人事のように思っていましたが、丁度時間が出来たので、この日の試合を見に、西武球場まで行く事にしました。


試合が始まると、いきなり西武の猛攻を喰らい、3回終わって8対0と、序盤で勝負が決まってしまった・・・と思っていたら、ホークスも地道に少しずつ反撃して、10対5で迎えた9回表。


9回表1死、いよいよ敗色濃厚だったその時、9番森脇選手の3塁打から一気に打線が爆発し、怒濤の6連打で一気に同点。
此処で回ってきた、のちに首位打者となる佐々木選手を迎え、西武は敬遠策を取り、1死1、2塁。


此処で闘志に火が付いたのか、続く藤本博史選手がバックスクリーン横に3ランを叩き込み、これで13対10と、一挙8点を挙げて大逆転!!!


9回表は当時ホークス抑えのエースだった井上選手。
これで勝負有りだろうと思ったら、黄金期の西武、そんなに甘い相手ではありませんでした。


9回裏、先頭の吉竹選手からいきなり3連打で1点。
犠打と内野ゴロで何とか2死を取ったものの、1点差に詰め寄られ、走者は1、3塁。
此処で迎えた打者は、4番清原君。


一番回したくない相手に回ってきてしまった、と、我々はもう気が気ではなかったです・・・・。
こういう時に限って、なかなか決着が付かないもので、カウントは2−3、最後の勝負球は・・・ファウル。(^_^;)


心臓が止まりそうな緊迫感の中、井上投手が投げた7球目を捉えた一撃は流し打ちの鋭いライナー。
「やられたっ!」と思ったその瞬間、ボールは2塁を守っていたバナザード選手への正面だった御陰で、このライナーを押さえて試合終了。


結果は13対12、大差の負け試合をひっくり返した、それも西武相手に、と言う事で、レフトスタンドは私も含めて狂喜乱舞だったことを思い出します。
「痛快」とはこういう事を言うのか、と正に感じました。


こちらが先攻、ホークス側の記録。


こちらは後攻、西武側の記録。


20年前に記録したものなので、黒一色と見づらいですが、当時の未熟さとご容赦ください。


この1敗で、この年結局西武が優勝を逃した事にもなった訳で、この日を「10.05」と称し、今でも痛快な思い出として仲間内で記憶に留めております。